鞍馬天狗・最終回

これまで文句なしに楽しめていたのに、最終回でミソをつけてしまったような……。
絶体絶命の危機をいかにして鮮やかに切り抜けるのか、と楽しみにしていたんだけどねぇ。
「素性を隠しているのは愛しい人を巻き込まないため」「決して助けに来てはならぬ」なんて言っておきながら、思いっきり素顔を晒したうえに敵の情けで危機を脱するなんてガッカリ。
しかも惨めな姿を晒した十日後には、ちゃっかり鞍馬天狗に戻って気障な台詞吐いてるし……。
スーパーマン・リターンズ」でスーパーマンが救急車で運ばれてくシーンにも萎えたけど、スーパーヒーローの人間的な弱さを強調する最近の風潮はあまり好きになれないなぁ。
今回の「鞍馬天狗」はそういうテイストの作品じゃないだろ、と。
せめて、米蔵一斉射撃→生死不明→数ヵ月後(or数年後)どこからともなくテーマ曲とともに颯爽と天狗登場(ただし倉田典膳かどうかは不明)とでもしてくれていたら、鞍馬天狗は不死身=たとえ死んでも誰かが遺志を継ぐ、という台詞も活きたし、カタルシスも得られたと思うんだが。