さらば宇宙戦艦ヤマト-愛の戦士たち-

20年ぶりくらいだろうか、これを観るのは。
オイラにとって「ヤマト」は、特別な存在である。当時3万円もした全記録集も買ったしプラモも作った。サントラを買って、セリフが暗礁できるくらい何度も聴いた。「ヤマト展」で買ったヤマト絵皿は、いまでもオイラの部屋にある。
「ヤマト」はオイラの青春だった。
でも……記憶というのは脳内美化されるものなんだよね。
今回ひさしぶりに観て、「オイラこんなのを観て号泣してたのか!?」と唖然とした。
ベタな喩えだが、「何年ぶりかで初恋の人に会ってみたら……」というヤツである。
完璧だと思っていた作画が意外とヨレヨレだった、というのもあるが、なんといってもそのトンデモな展開と演出。
特に後半、メンバーがコロコロと死んでいき、古代がヤマトで特攻するあたり、なんだかカルト教団のPRアニメを見ているようで、気持ち悪ささえ感じてしまった。
オイラの中ではずっと、ヤマトは「さらば」で完結している、「2」以降のはヤマトじゃねえ! という感じだったのだが、今ではこの映画に怒った松本零士の気持ちが理解できる気がする。
オイラが青かったのか、「ヤマト」が時代遅れになってしまったのか、どっちにしろ複雑な心境なんだよなぁ。